2018.12.18火(続)

〇僕が酒を日常的に飲まないのは(そして自分が酔っ払っていることに多少の抵抗を感じてしまうのは)、父親からの影響に依る。酒ばかりではない。僕は基本的に煙草もギャンブルもやらないが、それも同じ理由だ。僕の父は酒や煙草やギャンブルにとんでもなく…

2018.12.18火

〇夜の仕事が終わった後、職場の人たちと一緒に、そのまま会社の忘年会に行く。昼に仕事が終わった人たちは、少し前から先に飲んでいて、既に出来上がっている。以前はこの二段階方式のままで割勘にしていたから、金銭的に揉めていたが、年に一度、会社の経…

2018.12.17月

〇普段行かないスーパーに何年かぶりに行ったら、牡鹿半島産の剥きホヤなるものが売られていて、賞味期限が今日までと言うので半値になっていたので、思わず購入してしまう。二百円もしない。前々からホヤがどんな味がするのか興味があったのだが、殻の処理…

2018.12.14金

〇国立アーカイブにて、牧野省三「忠臣蔵」(1910-17頃)のデジタル復元版のお披露目会。当初は全くの無声で上映される昼の回で観るつもりだったのだが、一度会場に来たものの、割りと空いているようだったので、折角だから、この復元版の元素材の寄贈者でもあ…

2018.12.12水

〇国立映画アーカイブにて、アーネ・スックスドルフの作品四つを観る。スウェーデンを代表するドキュメンタリー作家という程度の予備知識で観たのだが、とても面白くて、衝撃を受けた。 いずれもドキュメンタリーと言うよりは、芥川光蔵風の映像詩で、三本の…

2018.12.11火

〇新文芸坐、旧フィルムセンターと映画を梯子した後、久々に東大に行く。文学部で開かれるミスタンゲット主演のフランス無声映画の上映会が目的。会場のホールには、数年前に東欧文学の公開授業でチェコ映画が上映された折り(ポーランド文学の沼野先生が司…

2018.12.04火

〇職場に新しく入ったおばさんが携帯電話を持っていないということが話題となり、その際、上司より「こんな人員の少ない所でケータイを持っていない人間が二人もいる」と、皮肉とも嫌味ともつかないぼやきを聞かされる。そのために緊急連絡先が出向先の事務…

2018.12.04火

〇新宿ケイズシネマにて、東京ドキュメンタリー映画祭の「未知の大陸アフリカ」プログラムを観る。上映された三本の短篇は、全て学者や市民運動家の制作によるアマチュア作品。いずれも面白かったが、特に村津蘭「トホス」(2017)に衝撃を受けた。 ベナンの多…

2018.11.30金

〇旧フィルムセンターにて、スウェーデン映画特集を二本。 まずは、アーネ・マットソン「春の悶え」1951。性に開放的な北欧映画の代名詞にもなり、世界的に知られている作品だが、実際には、個人の自由を謳歌・尊重する考え方が、権威主義的な既成の勢力に押…

2018.11.26月

〇昨日に引き続き、朝から、別のはとバスツアーに行く。今度は一人で、房総半島をめぐるコースに参加する。はとバスの創立七十周年記念コースとして特別に企画されたもので、絶景・鉄道・グルメ・工場見学と、盛り沢山の四本立て。前に予約していたイルミネ…

2018.11.25日

〇勤続十年の特典として会社よりもらった旅行ギフト券三万円分を、今月中に使ってしまわないと、賞与扱いになって税金を差し引かれるというので、無理矢理ツアーに出掛ける。と言っても、僕には連休は見込めないので、日帰りはとバスツアーに複数回、出掛け…

2018.11.24土

〇人と対話するということは、実に面倒臭いものだ。同じ言葉を使っていても、その人の体験や価値観や文脈がべったりと貼り付いていて、互いの意図が曲解され、きちんと伝わらないことが多い。特にそのことを自覚していない人と話すことは、まどろっこしくて…

2018.11.20水

〇僕がこの社会に生きている上で感じる多少の違和感は、僕のパターナリズムにあるらしい。僕にももちろん好き嫌いはあるし、それによって自分の行動が大いに左右されていると思うが、これをやるべきだと思っていることは、いやでもやらなければならないと考…

2018.11.18日

〇これから備忘のために、いろいろと考えたことは、どんな些細なことであっても、きちんと書き残しておくことにしよう。記憶力も減退している。感情が高ぶっているうちに。それこそがチャンスである。 * 〇どうにも仕事を辞めたくなってきた。僕は元々やる…

まえがき(2019.4.29)

十年ぶりにブログを再開することにしました。 昨年の十一月より書き始めている日記をアップしていこうと思います。 日記を書こうと思い立ったのは、最近、五十路を目前に、物忘れがひどくなっていると感じ始めたからです。人の名前が出て来なかったり、同じ…

発掘された映画たち

あけましておめでとうございます。 昨年8月後半から今までずっと、断続的に予期せぬハード・スケジュールに見舞われ、一度も更新できませんでした。でも、何とか再開します。書こうと思っていたことは、全て順繰りに書いていくつもりです。まだ(もう)半年…

W.W.W.展へ

5月31日、映画を梯子している最中、最終日だったことを思い出し、高輪のギャラリー・オキュルスへ「W.W.W.展─渡辺啓助、渡辺温、渡辺濟・「新青年」とモダニストの影─長すぎた男・短すぎた男・知りすぎた男」を観に行きました。 日本探偵小説史上にその名…

浮世絵展へ

日本屈指の浮世絵蒐集家・中右瑛氏のコレクションを展示する二つの展覧会に、続けて行ってきました。 中右コレクションと言えば、従来から、数多くの書籍の中で、広く紹介されてきたものです。つまり、今まで写真図版などで目にしてきたであろう作品の、当の…

古記録と活弁

5月に入ってから、階段より落っこちて右足を負傷、また食中りのために寝込んだりと、立て続けに災難に遭ったおかげで、ひどく体力を消耗、すっかり意気消沈してしまい、当ブログの更新もままならない状態が続きました。それでも、ようやく立ち直って久しい…

あいつの名はポリスマン

先日、警察博物館について書きましたが、警察をめぐって個人的に体験したことの中から、特に印象に残っている事柄を二つほど紹介してみます。 一つ目。 今から十数年前のことです。父に貸していた自転車が盗難に遭ってしまい、現場近くの派出所(駅前に新設…

警察博物館へ

先月の9日(ってブログを始めた日だよ)、京橋のフィルムセンターに行った折り、時間が空いたので、すぐ近くにある警察博物館(無料)に入ってみました。 ここは警視庁の歴史や活動に関する資料を展示している施設で、それほど大きな建物ではないのですが、…

幻の味をめぐって

こないだ弟と話していると、「高いけどすごく美味しい焼肉屋で食べてから、他の焼肉が食べられなくなった」と言われ、いろいろと考えさせられました。自分も似たような体験があるからですが、少しばかり違っています。むしろ、発想は逆と言ってもいいかもし…

ブログ名について

初めまして。サキローです。 今日からブログを始めることにしました。 書籍・映画・音楽等の感想や、日々の雑感などを、思いつくままに書いていきたいと思います。 ブログ名はスワヴォミール・ムロージェクの邦訳短編小説から採りました。大学で演劇を学んだ…